2019/2020 AsLMS セパン
2020年2月16日
2019/2020 AsLMS セパン
ル・マンへの挑戦権を掛けて挑む2019/2020アジアンルマンシリーズ第3戦!
CARGUY Racing Ferrari 488 GT3 EVO
木村武史/ケイ・コッツォリーノ/コム・レドガー
リザルト【5位】
アジアンルマン第3戦は常夏の国マレーシア・セパンで開催された。
今年のセパン戦は例年と打って変わって夕方からレースがスタートする「トワイライトレース」として開催される!
ル・マンのナイトセッションを想定して戦うことができる貴重な機会であり、この第3戦の結果でル・マンへの王手が決まる天王山である。
CARGUYは第2戦ベンドが終了後にミーティングを開き、マシンのパフォーマンスアップを狙って、この第3戦からEVOキットを投入する事に決めた。
第2戦から第3戦までの間にも木村とケイはシミュレータートレーニングを熟し、感覚を研ぎ澄ませ本番へと向かう。
エントリーリストが発表されドライバーラインナップを伺うと、この第3戦はル・マンへの大事な一戦ということもあり、ライバルたちも盤石の体制を敷いて来ている。
セパン入りしたチームはまず、冬の日本から毎日30度を超える気温に体を慣らすところから始まる。
公式練習では予選を担当するコムと木村を中心に走行を重ね、EVOにアップデートしたマシンのセットアップを進める作戦を組み立てた。雨に見舞われることも多かったが、ナイトセッションも含めて全セッションクラストップを記録するなど好調な滑り出しでレースウィークの幕を開ける。
予選はコムが担当。
ニュータイヤ2セットを投入することで確実にポールポジションを狙う作戦でスタートさせることに。コムは1回目のアタックでトップタイムを記録するが、四輪脱輪がありラップタイム抹消となってしまった。
2回目のアタックで再びトップタイムを記録し、いよいよポールポジションを獲得。シリーズポイントに1点を加算しチーム一同喚起に包まれる。
そして翌日。
決勝レース当日。
今回もスタートは木村が担当することになり、チーム員総出で488GT3をグリッドへ送り出した。全車がグリッドへスタンバイしたところで雲行きが怪しくなり、スコールが降り出すことに!
そのままサーキットは豪雨に見舞われスタートは数時間もディレイされることとなる。その後さらに雷も激しくなり、度々のディレイを重ねてようやく天候は回復し、18時40分にセーフティーカー先導でスタートすることとなった。
路面もまだまだ乾ききらない中、3周目にはセーフティーカーがピットへ入り、グリーンシグナルでレースがスタート!
7号車CARGUY木村の後方から日本勢のライバルチームたちが迫る。
スタート直後から88号車と壮絶なバトルを続けるも、6周目には前を譲り4番手となる。
16周目、フルコースイエローが提示されCARGUYはピットに飛び込む。ピット作業を素早く済ませ、4番手でコースへ戻る。
25周目、路面も乾いてきて2回目のピットストップ。
木村からケイにドライバーチェンジ。
レインタイヤからスリックタイヤに交換して一気に追い上げるはずだったが・・・
無情にもコースインしたケイからトランスミッショントラブルの無線が入る。
ペースが上がらない状態で数周を走り、走行したまま復旧を試みるが堪らず33周目にピットイン。
メカニックは迅速なトラブルシュートと交換作業を10分弱でやり遂げてみせ6番手でレースに復帰!
コース上に戻ったタイミングでCARGUYは、マシントラブルに要したロスタイムで約7周遅れとなってしまった。だが、チームは諦めず果敢に攻め続ける。
61周目には4回目のピットストップ。
ケイからレドガーに交代し、タイヤ交換とバックライトの修理を行う。
この時点でレースの展開は1番手に27号車、2番手に77号車、3番手に88号。
レースも残りわずかとなり、マシントラブルやリタイアするマシンも出てくる。
CARGUYも今回はマシントラブルで順位を思うように上げらずフィニッシュラインを通過。
CARGUY Racingは第2戦での優勝を勢いに、第3戦マレーシア・セパンでも練習走行でトップをキープ。予選もトップを奪取し、万全と思われたレースだったが、マシントラブルに悩まされたレースとなった。
しかし、諦めず走り続け5位8ポイントを掴んだ。
ル・マン参戦権を掛けたシリーズポイント争いでは、最終戦タイ・ブリラムに向けCARGUYを含む4チームが自力優勝の可能性を残し、これを制したチームがル・マンへと駒を進めることが出来る。
最終戦タイ・ブリラムは、このレースの翌週に開催という過密スケジュールの中、今回のトラブルの修復を含めてチームは全精力を注いでマシンのメンテナンスに、今この瞬間も努めている。
最終戦の舞台となるタイ・ブリラムはSUPER GTの舞台でもあり、ライバルチームも走り込んでいるステージだ。ライバルたちも得意なこのコースで、CARGUYはル・マンへの切符を掴みに行く。