2024 ELMS R3 Imola

7月4日~7日
イモラ・サーキット
イタリア、イモラ
Kessel Racing #57 Ferrari 296 LMGT3
Takeshi Kimura / Esteban Masson / Daniel Serra

F296・木村 最大限のポテンシャルを発揮するも、レース後のペナルティにより表彰台を逃す

TEST DAY

テスト初日、赤旗が頻繁に出される中イタリア・イモララウンドはスタートした。好調に走行していても幾度となく出される赤旗により、走行が何度も中断されることに。木村は、新品タイヤでの走行中3度の赤旗が出され、まともにアタックすることができなかった。

午前のセッションでの気温は24度と涼しく、グリップは良好。57号車Kessel RacingのFerrari 296LMGT3はクラス総合5番手タイム(11台中)に終わったが、57号車の3名のドライバーは車の仕上がりに満足していた。
木村はブロンズドライバートップタイムとなる1:44.343でフィニッシュした。

午後は、全体的にグリップが落ちてきたにもかかわらずLMGT3クラス総合2番手のタイムに位置付ける。シルバードライバーのマッソンは1:42.718というタイムでチームをリードした。

PRACTICE

イモラはすでに真夏を感じさせる気候となり、日に日に気温は増していった。路面温度が上がる中、ドライバーとチームは公式練習で車輌の更なる向上を試みる。

1回目のフリー走行では、セラがクラス全体のトップタイム1:42.386をマークし、フェラーリファクトリードライバーの威厳を見せる。トラフィックに引っかからなければ、セラは1分42秒台で走れる可能性もあった。

木村も好調な走りを見せ、1:44.447でセッションを終える。しかしそれ以上の収穫として、ロングラン中も非常に安定した走りを見せ決勝での可能性を伺わせる。

ブロンズテストでは、木村は中古タイヤでスタートしたが1:44.236という好タイムを出し、その後新品タイヤへの交換後は1:44.205をマークした。

2回目のフリー走行はセラからのスタート。セラは幾度もトラフィックに巻き込まれたが、このセッションでのクラストップタイム1:42.588をマークした。セラは「前日よりもグリップが落ちている」とチームにフィードバックした。

木村はグリップ具合を確かめるため、数周しか使用していない中古タイヤで走行を開始。グリップを確かめた後新品タイヤに交換したがFCY導入によってアタックを中断せざるを得ず、チェッカーフラッグが出る前にタイヤをウィンドウ内に収めることができなかった。

QUALIFYING

57号車に乗る木村は、ピットレーンオープンと共にすぐにピットレーンに入る。木村はオープニングラップからプッシュし、暫定で予選トップタイムとなる1:44.057を記録。

63号車のランボルギーニと85号車のポルシェが木村のタイムに迫る中、木村は戦略を変える。残り時間わずかなところで、木村は新品タイヤに交換するためにピットインした。

タイヤ交換後コースに戻り再度のアタック。木村は猛烈にプッシュした。タイヤ交換後の最初のタイム計測ラップで見事に1:43.821を記録。このタイムはクラス4番手タイムとなり、今年の予選での最高順位で翌日の決勝を迎えることとなった。

RACE

チームは、車輌のポテンシャルに大きな期待と自信があった。

スタート直後、全車輌が第 1 コーナーでクリーンなスタートを切る。

最初のピット ストップでは、ブロンズドライバーの多くがポジションを維持するためにタイヤを交換しないことを選択した。チームと木村は右側のタイヤのみを交換することを選択。

ピットアウト後木村は前を走る97号車のアストンマーティンにプレッシャーをかけ、残る2名のプロドライバーたちに表彰台を争うチャンスを与えた。

その後48周目でマッソンに交代。彼のスティント終盤、SCが導入される。85号車 が後続車輌を大幅にリードしていたが、このSC導入でそのリードが消える。

マッソンは2 スティント続けて走行し、 その間3 番手を維持することができた。

最後のセラのスティントでは新品タイヤに替えセラは車輌に乗り込んだ。前を走る63号車との激しいバトルで、幾度もオーバーテイクのチャンスはあったもののなかなか抜けずにいた。

セラはターン15の出口でオーバーテイクする寸前だったが、コース外への追い出しを強いられてしまった。

FCYが導入される数秒前の114周目に、イエローフラッグが出されたタイミングで63号車が思いの外早く減速したためセラが同車を抜いてしまう。この結果、セラはレース後35秒のタイム加算ペナルティを受けることになった。レースは3番手でフィニッシュし、チームにとって今シーズン初となる表彰台に登ったがペナルティ消化後の正式な結果は最終的に4位でフィニッシュとなった。

フリー走行でもレースでも車輌の速さに疑いはなく、間違いなく表彰台が狙えるレースだっただけにチームとしては受け入れがたい結果だったがこの悔しさをバネに次戦8月25日のスパ戦での勝利を狙う。

RESULTS
SessionPositionBest LapDriver
Test Day – MorningP5 (of 11)1:43.098D. SERRA
Test Day – AfternoonP2 (of 11)1:42.718E. MASSON
Free Practice 1P1 (of 11)1:42.386D. SERRA
Bronze TestP5 (of 11)1:44.205T. KIMURA
Free Practice 2P1 (of 11)1:42.588D. SERRA
QualifyingP4 (of 11)1:43.821T. KIMURA
RaceP4 (of 11)1:42.877D. SERRA

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