2025 SUPER GT ROUND 2 FUJI GT 3 HOURS RACE GW SPECIAL

一度は表彰台に上がるもレース後のペナルティにより4位へ降格

それでもデビュー2戦目にして13ポイントを獲得

5月3日・4日
富士スピードウェイ
CARGUY MKS Racing #7 Ferrari 296 GT3
Zak O’Sullivan / 小林利徠斗 / 澤圭太

Qualifying (R2 Fuji 3H) – 3rd (1:35.377)
Race (R2 Fuji 3H) – 4th (+16 points)

Drivers Championship – 10th (13 points)
Teams Championship – 9th (18 points)

新規チームとして参戦し2戦目のレース。ベテランドライバーの澤圭太を第3ドライバーに迎え、3時間に及ぶロングレースに備える。
公式練習

気温25度、路面温度35度の中、ザック・オサリバンから走行を開始する。3月にもここ富士でテストはおこなっているものの、タイヤも気温も異なるため様々なプランで走行。合計35周走行した結果、12周目で計測した1:36.414がベストタイムとなり、GT300クラスでは2番手タイムとなった。

小林利徠斗の走行では決勝レースに備えロングランを行う。中古タイヤでの走行にもかかわらず、1:36.821を記録し午後からの予選に期待が高まった。

予選

Q1はザック・オサリバンが担当する。

コースインと共に安定した走りでアタックラップに入る。計測3周目で1:36.654、翌周に1:36.180のタイムを出し同予選グループ2番手でQ1を通過した。

Q2を担当した小林はこの日初めてニュータイヤで走行。想定以上にグリップしたため最終アタックラップでは少しミスがあったものの、計測3周目に記録した1:35.377は予選3位という位置につけた。新規チームとして今年から参戦し、早2戦目にしてトップ3で予選を終えることは誰も予想していなかっただろう。

予選を終えたドライバーからのコメントは以下の通り。

【ザック・オサリバン】

「すごくいい予選でした。最終的に予選3位という結果で、新規チームとしては素晴らしい結果だったのではと思います。前戦の岡山ラウンドに比べると大きなステップですよね。僕はQ1を担当しましたが、グループでは2番手で終わることができたのはとても嬉しいですし、小林選手はQ2で3番手という結果を残してくれました。明日の決勝はチームとして初めてのロングレースですのでペースの面でどうなるか分かりませんが、とても楽しみです。」

【小林利徠斗】

「午前の練習走行ではニュータイヤは履かずに練習を行い、予選で初めてニュータイヤで走行しました。1アタック目である程度まとめられたので、2アタック目も、とアタックしたのですがあまりにもグリップがありすぎて対応し切れませんでした。そこが自分の反省点でもあるのですが、しかしながら結果的に3番手を獲得できたのでマシンのポテンシャルは非常に高いと思います。決勝に向けてはすごく期待できますが、今からできることも限られているので少ない時間の中でやれることを行い、一歩ずつ成長できるよう準備したいと思います。」

決勝

3時間に及ぶレースは気温26度、路面温度40度の環境の中スタートした。

スタートは小林利徠斗が担当。ソフトタイヤでスタートしたためタイヤを保たせるのに苦戦しながらも3番手をキープしたまま27周目でピットイン。タイヤ交換と給油を行い、ドライバーもザック・オサリバンに交代した。

FCYが導入されたタイミングでピットインできた他号車が順位を上げるも、7号車は大きなミスをすることもなく安定したラップを重ねる。

67周目に2度目のピットイン。再び小林利徠斗がコースに戻る。レースは残り約1時間、2回目のピットを終えていない他号車の順位を鑑みると実質6番手で走行する中85周目で45号車をオーバーテイク。

その後も前方を走る65号車に迫っていき、87周目にはオーバーテイクに成功した。この時点で更に前方を走る2号車とのタイム差は約9秒。このままペースを上げればオーバーテイクも可能だとチームは判断し、小林利徠斗はプッシュを続ける。

そして遂に102周目で2号車をパスし、4番手まで順位を上げた。このまま4番手でフィニッシュかと誰もが思ったが、最終ラップで1番手を走行していた61号車がマシンをストップさせる。そのため7号車は暫定3番手に繰り上がりチェッカーフラッグを受けた。

想定外の初の表彰台獲得に喜んだが、レース後に課されたペナルティによりレース結果に10秒加算され、最終的に4位入賞という結果でレースを終えた。

新規チームとして参戦し、2戦目にしてこれだけのレースを出来たことはチームとして誇るべきと考える。課されたペナルティについてはしっかりと反省し、次戦以降同様のミスが起きないようチームとしてしっかりと取り組みたい。

そして、次こそ正真正銘の表彰台を獲得したい。

以下、決勝後のドライバーからのコメント

【ザック・オサリバン】

「スタートを小林選手が担当し、ポジションを守って僕に交代してくれました。自身のスティントではペースも悪くなく、安定した走りができたと思います。3スティント目に小林選手が何台も抜いてくれて、更に他号車のリタイアにより表彰台を獲得することができてすごく嬉しかったのですが最終的には4位と少し残念な結果になってしまいました。週末を通してチームとしての強さを証明できたと思いますが、まだまだ結果には満足していませんので引き続き頑張ります。」

【小林利徠斗】

「1スティント目はソフトタイヤのためトップ2から離されましたが、タイヤを労りつつ3位をキープして周回をかさねることができました。3スティント目はハードタイヤでタイヤを使いながら、機敏な動きの特性を活かして何台も追い抜きをできました。最終的に4位という結果で私の中でも初ポイント獲得となり非常に嬉しいです。しかしながらトップにはまだまだ及ばないため、また改善を重ねます。ありがとうございました。」

【澤圭太】

「正式結果は4位となり残念でしたが急遽作られたチームの2レース目でこれだけのノーミス、ノーペナ、ノーコンタクトのレースが出来る事を予想できたでしょうか?

実際には細かいことはありましたが確実に開幕戦の岡山より進化して強くなっているので表彰台に上がる練習と記念撮影が出来ましたし、木村総監督のお陰でこの場に居られる価値や意義を感じつつ、第三ドライバーとして出走はせずともチーム内で自分の見地経験を活かして最大限の役割を果たせていると感じています。

木村総監督、芳賀代表、そして若いレギュラードライバーと素晴らしいチームスタッフのお陰でチームはとても良い雰囲気で、「出来ることはやったし、今回は仕方ない!また次も頑張れるよね!」となっていて、既に先を見据えている事が素晴らしいです。

年内に必ず表彰台!楽しみです。

最後に

優勝は61号車のものだと思っていたのでとても気の毒でした。我々はベストを尽くして全力で戦って本来順当に行けば4位のレースでしたから、まだまだ通過点、足りないものを皆で探したいと思います。」

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