2018/2019 AsLMS セパン

LeMans24時間レースへの切符を掴むために、残り1ポイントを残して迎えたアジアルマン最終戦!!

「1ポイント」

たった1ポイントのようで、されど1ポイント。

実力と運が必要なレースの世界では、1ポイントの重さはとてつもなく大きいことを、灼熱のセパンの地に降り立ったチームの全員が理解していた。

最高気温30度。

冬の寒さが和らぎつつあるとは言っても、東京との気温差は20度以上に達する。気温30度の中でレースをするGTカーの車内は、50度にも60度にもなるサウナ状態だ。

その暑さの中で1時間弱といったスティントを『ミスなく』『タイムを追い求め』『ノンストップ』で走り切るドライバーには、『集中力』はもちろん集中力を持続させられるだけの『体力』が、我々が思っている以上に必要である。

レースを始めたころに長時間のスティントが苦手だった木村は今やそれも完全に克服し、灼熱のセパンへ『LeMans』の切符を捕りに降り立った。

油断も隙も無く、チームの全員がこの一戦へものすごい集中力で挑む。

セパンで待っていたのは、BoPの大きな変更であった。

アウディ勢が2019年のEVOモデルを投入し、BoPも有利に働いている。

そこへ拍車をかけるように、フェラーリはブースト圧の規定値を抑えられることとなった。

 

予選ではCARGUY Racingのエースとして戦う、フェラーリワークスドライバーのカラド選手の渾身のアタックでもアウディEVO勢に一歩届かず。性能調整が効いており、厳しいレース展開が予想された。

予選ポイントでの『LeMans』の切符はレースまでお預けとなった。

レースは大事なスタートを木村で送り出し、ケイが第2スティントで勝利を確実なものにする。最後にカラドで纏め上げる作戦となった。

スタートは接触のリスクも大きく、チームやドライバーの士気にも大きく影響する。ここで生じた遅れを取り返すのはとても難しい。

ましてや大きなクラッシュがあった場合、ノーポイントでレースを終えてしまう可能性すらある。

そうなればLeMansへの舞台が閉ざされてしまう。その責任を誰もが背負う中で最も大事なスタートを、チームオーナーでもある木村自らが務める。

完璧なスタートをきったCARGUY Racing 488GT3/木村は、落ち着いた堅実なドライビングを続け、気づけば2番手のアウディへ50秒のギャップを作った。

AFコルセのピットワークもチームクルーの緊張感あふれた動きで完璧に終えて、ケイへと勝利のバトンを繋ぐ。

熱くなりすぎる事も多々あったケイもライバルチームの「ワークスドライバー」を上回るタイムでレースを運び、速さとは別の部分にも磨きがかかったように見えた。

最終スティントを担当したカラドも完璧な走りを見せた。

チームの誰も油断することなく、AFコルセ×CARGUY Racingは完璧なレースを作り上げ、トップチェッカーを迎えた。

 

性能調整や他車のアップデートといったマシンに不利な状況でも巻き返しを見せたスタートドライバーの木村、冷静な走りでタイムを築き上げたケイ、ワークスドライバーの品格を見せつけたカラドの3人の選手と、タイヤチョイスやピットタイミングといったチームのストラテジーの組み立て。そしてマシンメンテナンスを担当したCARGUY FactoryとピットワークをこなしたAFコルセ。

チームのどれか一つでも足りないと成し遂げられないAsian LeMans『4連勝』である。

CARGUY Factory工場長を務める肩野も、チームディレクターとして表彰台に立った。

チームが作り上げた初タイトルだ。

 

2015年にLamborghini SuperTrofeoから始まった木村のレースはついに、その車に懸ける情熱でLeMansの舞台まで駆け上がってきた。

CARGUY Racingは2019年、いよいよ世界3大レースの中でもジェントルマン最高峰と言われる『LeMans24時間レース』への挑戦が決まった。

1923年に始まり4輪レースの歴史を作ってきたサルトサーキットを、CARGUYのマシンが走る日が来た。

 

『LeMans』への続報は随時Facebookでもアップしていきますので、お楽しみに!